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ベトナムサッカーはどこに向かうのか、U20W杯とHAGL信仰にみるこの国の未来(1)
2017/07/20 12:00 JST配信
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(C) bongda+, 初出場のU-20W杯で健闘したベトナム

ベトナムサッカーに差し込んだ一筋の光明、U-20W杯出場という歴史的快挙。

 昼下がり、ハノイ市内のスポーツバー。全員がビール片手に、固唾をのんでスクリーンを見つめていた。U-20ワールドカップ第2戦、ベトナム対フランス。前半5分、早々にフランスにPKが与えられた。ベトナムにとってはかなり厳しい判定だったが、この時間での失点は致命的だ。キッカーから放たれたチップキックシュートは真逆にとんだキーパーを嘲笑うかのようにゴールへ一直線に向かっていった。「ああ、だめか」、そう思ったその瞬間、ボールはバーを直撃。悲鳴ともつかぬ歓声が一斉に沸きあがった。一瞬にしてバーはお祭り状態だ。あの場にいた全員が、「これはいけるぞ」、と思ったに違いない。相手は優勝候補フランスだったにもかかわらず、だ。

 結局0-5と完敗に終わったものの、あの瞬間、全員に希望を抱かせたのにはたしかな理由があった。今大会、U-20ベトナム代表は下馬評を覆し、厳しいアジア予選を通過した。北朝鮮、UAE、イラクと強豪の集まったグループリーグをしぶとく突破し、事実上のW杯出場決定戦となった準々決勝でホスト国バーレーンを下しての快挙だった。さらに、快進撃は予選にとどまらなかった。苦戦が予想された本大会初戦のニュージーランド戦にも引き分け、東南アジア勢初の勝ち点獲得までやってのけたのだ。試合内容も良く、どちらかといえばベトナムがより勝利に近かったように思われた。そんな中で迎えたフランス戦が大きな注目を集めるのは当然のことだった。

 最終的には、3試合で1分2敗、無得点でのグループステージ敗退となったが、未来を背負う選手たちにとって、今大会での経験は大きな財産となるだろう。U-20ベトナム代表のホアン・アイン・トゥアン監督は大会後、「今回の経験はこれからの礎となるだろう。U-20W杯のような大きな舞台でプレーしたことは選手たちに自信をもたらした」と話した。

 また、多くのファンやメディアも彼らの戦いぶりを称賛した。最終戦となったホンジュラス戦後、スタジアムに駆け付けた大勢のベトナム人サポーターから選手たちに惜しみない拍手が送られた。サッカー専門紙Bong daは、「彼らは十分称賛に値した。誰もが満足しなくてはいけない」と今大会を総括した。

時代の流れに逆行し、“弱者”の戦いを徹底したU-20代表

 予選から本大会に至るまで、彼らの戦いぶりは徹底されたものだった。守備を固め、カウンターから得点を狙うという、まさに“弱者”の戦い方だ。ホアン・アイン・トゥアン監督は、予選の段階から、選手個々のクオリティーがほかの国よりも劣っていることを理解し、それを補うためには組織力で上回る必要があると考えた。選手全員に徹底的に戦術を落としこみ、鉄壁な守備を構築することに成功した。前線の選手に対しても、得点すること以上に失点を防ぐようなプレーを求めたという。

 その過程で、監督は一貫して選手たちに90分走り切れるだけのスタミナ、そして泥臭さを要求した。グエン・チョン・ダイは、まさにそれを象徴するような選手だ。途中出場となったフランス戦では、すでに大差が付いていたものの、試合終了まで攻守に奔走し、最後までボールに食らいついた。そのプレーを見れば、なぜ彼がチームでキャプテンを任されていたのかが分かるだろう。

 彼らの徹底した戦いぶりは、結果を残すにつれ認められていったが、当初は歓迎されたものではなかった。なぜなら、引いて守ってカウンターという戦術は、昨今のベトナムでの流行の真逆を行くものだったからだ。というのも、現在、ベトナムではバルセロナのような美しいパスサッカー、すなわち“ティキタカ”スタイルが人気を博しているのである。

 ベトナムで巻き起こっている空前の“ティキタカ”ブーム。これを語るうえで欠かすことが出来ないのが、Vリーグの国民的人気クラブ、ホアン・アイン・ザライ(HAGL)の存在だ…。

筆者プロフィール片方明(Katagata Akira)
東京外国語大学に在学し、2017年夏までハノイに語学留学。サッカー好きが興じ、昨年はイギリスの大学に短期留学しサッカー学を専攻した。ベトナムでは語学を勉強する傍ら、スタジアムに足繁く通った。

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[2017年7月20日 片方明]. 
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Vリーグ順位表
順位 クラブ名 得点 失点 勝ち点
1 クアンナムFC 46 32 48
2 FLCタインホア 44 29 48
3 ハノイFC 54 31 46
4 タンクアンニン 42 34 43
5 サイゴンFC 40 29 43
6 サンナ・カインホアBVN 38 37 41
7 ハイフォンFC 35 33 38
8 ソンラム・ゲアン 36 36 34
9 SHBダナン 36 34 33
10 ホアン・アイン・ザライ 34 43 30
11 ベカメックス・ビンズオン 34 30 30
12 ホーチミン・シティ 29 46 25
13 XSKTカントー 32 50 22
14 ロンアンFC 30 66 10
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